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口頭

アルカリ金属のP$$_{1/2}$$-P$$_{3/2}$$準位間における量子ビートを用いたアト秒パルス位相計測法

板倉 隆二

no journal, , 

近年の超高速レーザー技術の飛躍的発展により、最短パルス幅は、1フェムト秒の壁を破り、アト秒領域に突入している。しかし、発生技術と同様に、波形計測技術も重要であり、残されている課題は少なくない。本研究では、アルカリ原子のスピン軌道分裂状態$$^{2}$$P$$_{1/2}$$$$^{2}$$P$$_{3/2}$$のコヒーレント状態からの光電子スペクトルを測定することによって、アト秒パルスの位相を直接決定できる方法を理論的に定式化し、数値シミュレーションによって、その実用性を示す。

口頭

EUV光源プラズマの輻射輸送係数のモデリング

佐々木 明; 砂原 淳*; 西原 功修*; 西川 亘*; 小池 文博*; 田沼 肇*

no journal, , 

EUV光源の高出力,高効率化には、輻射流体シミュレーションによる励起レーザーやターゲット条件の最適化が重要であり、そのための基礎データとして精度の良い輻射輸送係数を求めることが重要である。われわれはHULLACコードで計算した原子データをもとに、衝突輻射モデルを解いてプラズマの温度,密度に対する波長依存の輻射放出,吸収係数の値を求めた。波長13.5nm領域における主要な発光線の波長分布やスペクトル形状の重要性に注目し、Snの8$$sim$$20価のイオンについて電荷交換分光法による共鳴線波長の補正を行う一方、プラズマの温度,密度に対する価数,イオンアバンダンス及びサテライト線の強度は、衝突輻射モデルにどのような状態を考慮するかに依存するので、モデルで考慮する状態の組を系統的に変えて価数や輻射輸送係数の収束計算を行った。さらにプラズマの光学的厚みが大きい場合における実験とシミュレーションのスペクトルや変換効率のパラメータ依存性の一致を改善するため、輻射によるSnイオンの励起や電離過程が価数や輻射輸送係数に与える影響のモデル化の方法について検討を行っている。

口頭

中性子用高効率反跳陽子カウンターテレスコープの開発

谷村 嘉彦; 三枝 純; 吉澤 道夫

no journal, , 

原子力機構では、中性子測定器のエネルギー特性試験を専門に行うための単色中性子校正場を開発している。トリチウムの(d,n)反応を利用した14.8MeV$$sim$$19MeV領域の中性子フルエンスは、反跳陽子生成用コンバータと粒子弁別用検出器($$Delta$$E検出器)及び全エネルギー測定用検出器(E検出器)を組合せた反跳陽子カウンターテレスコープ(PRT)で精密に評価する。従来のPRTでは、反跳陽子のエネルギー損失を避けるため、コンバータを薄くしており、検出効率が低い点が問題であった。そこで、厚さ2mmのプラスチックシンチレーション検出器をコンバータとして用いることにより、エネルギー損失を考慮することなく、高効率で反跳陽子スペクトルの測定が可能なPRTを開発した。$$Delta$$E検出器,E検出器には、荷電粒子のエネルギー分解能が優れたSi半導体検出器を使用した。コンバータ$$sim$$E検出器間の距離dは、5cm$$sim$$15cmの範囲で可変である。14.8MeV校正場で試験を行った結果、dが長いほど、前方に散乱された反跳陽子のみを測定することになり、計数は減少するが、エネルギー分解能がよくなることがわかった。14.8MeV中性子に対する検出効率は、従来のPRTより一桁以上高い3$$times$$10$$^{-3}$$から3$$times$$10$$^{-4}$$ Counts/(n/cm$$^2$$)までの範囲で選択できる。

口頭

高エネルギー重イオンによるTIBIC測定技術の開発,2

小野田 忍; 平尾 敏雄; 菱木 繁臣; 大島 武

no journal, , 

宇宙には数十MeV$$sim$$数百GeVの重イオンが多く存在する。これらが半導体に入射するとシングルイベント(SE)効果が引き起こされる。その発生機構を解明するためには、高エネルギー重イオンを任意の領域に照射する技術が必要となる。本研究では、コリメータ型ビームよりも位置分解能が高い集束型マイクロビームを利用して、TIBIC(Transient Ion Beam Induced Current)システムの測定系を構築した。実験には、AVFサイクロトロンからの260MeV-Neビームを磁気レンズで直径約1$$mu$$mに集束したマイクロビームを使用した。ビーム形成後、電極の直径が200$$mu$$mのダイオードにおいてTIBICイメージを取得した。TIBICイメージから、円状電極部分が最も重イオンに対して感受性が高いことがわかり、円状電極の周辺と中心部分でSE過渡電流の強度が異なることが観察された。以上のように、原子力機構高崎にて開発が進められてきた数百MeV級重イオンマイクロビームを応用することで、$$mu$$mオーダーの位置分解能でTIBICイメージを測定することが可能となった。

口頭

電子線照射された6H-SiC PNダイオードの電荷収集効率

岩本 直也; 小野田 忍; 菱木 繁臣; 大島 武; 村上 允*; 中野 逸夫*; 河野 勝泰*

no journal, , 

粒子加速器の大強度化が進む高エネルギー物理学において、炭化ケイ素(SiC)は優れた耐放射線性を有する粒子検出器の材料として期待されている。粒子検出器は放射線環境下で使用されることから、放射線照射による検出器の特性劣化を調べることが重要となる。そこで本研究では、電子線照射により損傷を与えたダイオードへ15MeV酸素イオンを入射し電荷収集効率(CCE:Charge Collection Efficiency)を評価した。電子線照射前のCCEは約94%であり、フルエンスが1$$times$$10$$^{15}$$/cm$$^2$$までCCEは一定であった。CCEを計算する際、金属電極やn$$^+$$層でのエネルギー減衰を考慮していないため、実験で得られた94%という値は、p層で発生したほぼすべての電荷を収集していると言える。一方、フルエンスが5$$times$$10$$^{15}$$/cm$$^2$$では、CCEは約88%、1$$times$$10$$^{16}$$/cm$$^2$$では約85%に低下することが観測され、電子線の照射量の増加とともに結晶欠陥が導入され、CCEが低下していくことが見いだされた。

口頭

レーザー誘起蛍光スペクトルの比較判定によるアスベストの識別法

大図 章; 江坂 文孝

no journal, , 

飛散アスベスト粒子の標準計測技術として位相差顕微鏡を用いた分散染色法が現在広く用いられている。しかし、この手法は、目視観察によるアスベスト判定の難しさからくる測定精度のばらつき、分析時間の長さ(通常2週間程度)等の問題点が指摘されている。このため、アスベスト粒子の同定をより正確に行う手法として紫外域(266nm)のレーザー照射によるレーザー誘起蛍光スペクトルの比較によるアスベスト識別技術の開発を行っている。アスベスト(クリストタイル)を含むほぼすべての試料(ロックウール,石こう等)からは、波長350nmから700nm付近にブロードな蛍光を発することが確認された。波長500nmの蛍光強度を基準として400から450nm付近の強度を比較すると、試料物質による相違が顕著に現れることがわかった。本手法を各種のアスベスト計測器に組み込めば有効なアスベストの識別法として役立てられることが期待される。

口頭

CVD用内部RFアンテナによる急激なCCPからICPへの遷移

山内 俊彦; 中垣 圭太; 菅野 善則*; 小林 清二*; 竹本 亮*

no journal, , 

前回の学会では、原子力機構で開始したハイブリッド型CVD装置及び初期実験プラズマについて述べた。そこではRFパワーは100W以下と低かったが、ナノスケールダイヤモンド粒子の生成などに関して報告した。今回は同様の実験装置において、アンテナコイルに直列にコンデンサー(100pF)を加えるなどの改良により、約1kWまで高出力化した。それにより興味あるプラズマ現象のCCPモードからICPモードへの急激な遷移現象を発見した。これまで外部アンテナコイルにおいては、あるRF加熱パワー閾値で電子密度の急激な上昇は観測されていた。しかし、内部アンテナコイルではそのような遷移は生じていず、内部と外部アンテナでは、対照的なプラズマ挙動をするものと考えられていた。またその遷移に関する考察として、電子密度の上昇によるRF吸収パワーの増加を、原因の1つとして挙げている。しかし、これは結果と考えられ、まだわからない部分が多い。これは急激な遷移現象であり、反射パワー,吸収パワー,放射損失パワー等に現れている。また電子密度・温度はプラズマ閉じ込めの改善により急激に上昇したと考えられる。

口頭

AlInGaP単一接合太陽電池の光学的評価

森岡 千晴*; 杉本 広紀*; 佐藤 真一郎; 今泉 充*; 大島 武; 田島 道夫*; 岐部 公一*

no journal, , 

高い変換効率と耐放射線性を有する三接合太陽電池(InGaP/GaAs/Ge)は宇宙用太陽電池の主流となりつつあるが、本研究ではこの三接合太陽電池のさらなる性能向上を目指し、InGaPトップ層へのAl添加について検討した。InGaPにAlを加えると、バンドギャップの増大に伴う出力電圧や耐放射線性の向上などが期待される。GaAs基板上にAl$$_{0.2}$$In$$_{0.5}$$Ga$$_{0.3}$$PをMOCVDにより積層して、1cm$$times$$1cmの太陽電池を作製し、1MeV電子線及び3MeV陽子線を照射することによってその耐放射線性を調べた。また、未照射のAlInGaP結晶の光学的評価を室温フォトルミネッセンス測定により行ったところ、1.9eVと2.0eV付近に発光ピークが確認された。これらはAlInGaPとInGaPのバンドギャップに相当していることから、結晶成長中に層内で相分離が起きていると考えられるため、今後の課題といえる。

口頭

Si(110)-16$$times$$2表面の急速初期酸化現象と表面再配列

富樫 秀晃*; 山本 喜久*; 後藤 成一*; 高橋 裕也*; 中野 卓哉*; 今野 篤史*; 末光 眞希*; 朝岡 秀人; 吉越 章隆; 寺岡 有殿

no journal, , 

O$$_{2}$$分子によるSi(110)-16$$times$$2清浄表面の初期酸化過程をリアルタイム放射光光電子分光法(SR-XPS)及び走査型トンネル顕微鏡(STM)により観察し、Si(110)初期酸化過程を研究した。SR-XPS実験はSPring-8-BL23SUにて、STM実験はJAEA東海で行った。Si(110)-16$$times$$2表面とSi(001)-2$$times$$1表面の酸素吸着曲線の比較から、Si(110)では急速初期酸化現象が生じることと、Layer-by-Layer成長様式を示すことを見いだした。走査トンネル顕微鏡による「その場」観察の結果、急速初期酸化現象は16$$times$$2再配列構造の構成要素であるペンタゴンペアへの酸素優先吸着に起因すること、占有/非占有状態イメージの比較から、同表面には少なくとも4種類の酸化状態が存在すること、このうちDDサイトと呼ぶ構造は凝集酸化状態であることを明らかにした。

口頭

Si(110)-16$$times$$2面のリアルタイムSR-XPS観測と自己触媒反応モデル

山本 喜久*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 加藤 篤*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆

no journal, , 

Si(110)表面の極薄酸化膜形成過程をリアルタイム放射光光電子分光を用いて研究した。今回、O1s光電子ピークの積分強度から酸素吸着曲線を測定し、その温度依存性から酸化様式の温度依存性に関する知見を得た。酸素圧力1.0$$times$$10$$^{-5}$$Paにおいて、酸化温度が870Kではラングミュア型の吸着曲線を示し、920Kではシグモイド型を示した。Si(001)面の酸化との類似性から、870Kではランダム吸着が、920Kでは二次元島状成長が起こると結論した。

口頭

統合Si酸化反応モデルの実験的検証,2; 界面酸化速度のO$$_{2}$$圧力依存

小川 修一*; 吉越 章隆; 石塚 眞治*; 寺岡 有殿; 高桑 雄二*

no journal, , 

点欠陥を介した統合Si酸化反応モデルにおける酸素の振る舞いを検討するために、放射光光電子分光を用いてSi(001)表面酸化過程をリアルタイム観察し、初期界面酸化速度の酸素圧力依存を測定した。実験はSPring-8のBL23SUに設置されている表面化学反応解析装置を用いて行った。p型Si(001)清浄表面を酸化させ、O1sとSi2p光電子スペクトルを交互にリアルタイム測定した。Si(001)表面が完全に酸化膜で覆われた後、酸素圧力を増加させて界面酸化反応を促進させた。初期界面酸化速度と上昇させた酸素圧力は直線の相関を示したが、相関直線の傾きは0.5であった。このことから、界面酸化反応は酸素供給律速ではないことが明らかとなった。

口頭

放射光XPSによるGe$$_{3}$$N$$_{4}$$膜の化学結合状態及び熱脱離過程のその場観察

細井 卓治*; 朽木 克博*; 岡本 学*; 原田 真*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 志村 考功*; 渡部 平司*

no journal, , 

HF洗浄したp-Ge(001)基板を超高真空中で加熱クリーニングした後、大面積窒素プラズマ処理装置を用いて基板温度623K・高周波電力50W・窒素分圧10.5Torrで30分間の窒化処理を施した。その窒化膜の化学結合状態及び熱脱離過程を放射光XPSでその場観察した。清浄Ge表面のXPSスペクトルから、Ge3d5/2と3/2の結合エネルギーは29.2eVと29.8eVであった。高密度プラズマにより窒化した試料は大気暴露により窒化膜表面が酸化されるため、熱処理前の試料ではGeの窒化成分と酸化成分の両方が存在する。773Kの真空中加熱処理によりGeO$$_{2}$$成分のみが選択的に熱脱離し、純Ge$$_{3}$$N$$_{4}$$膜のXPSスペクトルが得られた。これより、窒化GeはGe3d5/2ピーク位置から2.2eV化学シフトすることがわかった。

口頭

InGaP/GaAs/Ge宇宙用三接合太陽電池の放射線劣化モデリング

佐藤 真一郎; 宮本 晴基; 今泉 充*; 島崎 一紀*; 森岡 千晴*; 河野 勝泰*; 大島 武

no journal, , 

宇宙用太陽電池の劣化モデル構築のため、1次元光デバイスシミュレータ(PC1D)を用いて宇宙用三接合太陽電池の放射線劣化モデリングを行った。PC1Dを使い、30keV, 150keV, 3MeV, 10MeVの陽子線照射した三接合太陽電池の各サブセルにおける量子効率をフィッティングし、電流-電圧特性の再現を試みた。また、そのとき得られる少数キャリアの拡散長の減少より損傷係数$$K_L$$を、p層キャリア濃度の減少からキャリア枯渇係数$$R_C$$を見積もった。その結果、得られた短絡電流及び開放電圧は実験値と非常によく一致した。トップセル(InGaP)の$$K_L$$については、トップセルのみにダメージを与える30keVよりもトップセルを透過しミドルセル(GaAs)にまで到達する150keVの方が大きかった。以上から、宇宙用三接合太陽電池の放射線劣化は、$$K_L$$及び$$R_C$$を考慮すれば1次元光デバイスシミュレータによってモデリングが可能であり、実宇宙空間における三接合太陽電池の寿命予測に本手法が有効であることを実証した。

口頭

原子力機構J-KARENレーザーの高度化とその利用研究,2; 高強度レーザーによる高エネルギー高品質電子ビーム発生

小瀧 秀行; 神門 正城; 大東 出; 本間 隆之; 亀島 敬; 川瀬 啓悟; Chen, L.-M.; 福田 祐仁; 桐山 博光; 近藤 修司; et al.

no journal, , 

高強度レーザーにより生成されるプラズマ中の高電場(ウェーク場)を用いて小型超短パルスの高品質電子ビーム源を作ることが可能となる。本電子ビームは、高品質でパルス幅が短いため、次世代の加速器の電子ビーム源や構造変化の測定などへの実用化が考えられる。25TW, 28fsの高コントラストのチタンサファイアレーザーをヘリウムガスジェットに集光し、高エネルギー高品質電子ビーム発生実験を行った。レーザーのプリパルスの状態やプラズマ密度、ガスジェット中でのレーザー集光位置を変化させながら、電子ビームを生成した。本実験により、140MeVの単色エネルギー電子ビームの生成に成功した。さらにコントラストを変化させながらの測定により、高コントラストの方が、エネルギーが高く、電荷量も多い準単色エネルギー電子ビームが生成できることがわかった。高コントラスト(10$$^{9}$$)での実験においては、最大200MeVの電子ビーム発生も確認した。

口頭

EUVレーザー励起によるZnOの時間分解発光スペクトル

古川 裕介*; 村上 英利*; 斎藤 繁喜*; 猿倉 信彦*; 西村 博明*; 三間 圀興*; 田中 桃子; 錦野 将元; 山谷 寛; 永島 圭介; et al.

no journal, , 

酸化亜鉛(ZnO)は紫外領域での次世代発光材料として注目されている。本研究では、短パルス極端紫外(EUV)レーザー光を用いてZnO結晶のEUV光に対する光応答を評価した。真空チャンバー内に置いたZnO結晶にEUVレーザー光($$lambda$$=13.9nm)を照射し、ZnOからの発光スペクトルと時間プロファイルを、分光器を組合せたストリークカメラを用いて測定した。UVレーザー光($$lambda$$=351nm)によって励起した場合のZnOからの発光スペクトルとその時間プロファイルについても同じ測定条件の下で測定した。EUVレーザー励起の発光寿命は、2.6nsであり、UVレーザー励起の場合は2.8nsであった。このEUVレーザー光とUVレーザー光に対するZnOの一様な光応答は、ZnOがUV領域からEUV領域までのシンチレーターとして有用であることを示している。

口頭

6H-SiC n-channel MOSFETにおける作製プロセスと$$gamma$$線照射による電気特性の関係

菱木 繁臣; 岩本 直也; 大島 武; 伊藤 久義; 児島 一聡*; 河野 勝泰*

no journal, , 

炭化ケイ素(SiC)半導体は優れた耐放射線性を有するため高い線量下での動作が期待できる。これまでn型六方晶(6H)SiCを用いたnチャンネル金属-酸化膜-半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の$$gamma$$線照射効果がゲート酸化膜への熱処理により異なることを明らかにしている。MOSFETの放射線耐性は作製手法によって影響されるため、素子作製プロセスと特性変化の関係を明らかにすることが重要となる。今回、異なるプロセスにより基板表面の荒さ(Rms)0.67nmと1.36nmと異なるn-channel 6H-SiC MOSFETを作製し、$$gamma$$線照射による電気特性の変化を調べた。その結果、基板表面の荒れが大きなMOSFETは1MGy程度でチャンネル移動度が減少するのに対し、荒れの小さなものは3MGyまでチャンネル移動度の減少がなく、耐放射線性に優れていることが明らかとなった。

口頭

GaAs太陽電池の特性劣化におよぼすプロトン照射温度の影響

宮本 晴基; 佐藤 真一郎; 森岡 千晴*; 今泉 充*; 大島 武; 河野 勝泰*

no journal, , 

現在、人工衛星等で使用する宇宙用太陽電池の寿命予測には、地上で行われる室温での放射線照射試験の結果が用いられている。しかし、太陽電池が使用される環境は人工衛星のミッションによりさまざまであり、低温から高温までの広い範囲が想定される。実宇宙での太陽電池の劣化予測を正確に行うためには、人工衛星の使用環境での特性劣化の振る舞いを把握する必要がある。そこで、今回は低温下でプロトン照射を行い、電気特性の劣化を調べた。GaAs太陽電池へ170Kにて10MeVプロトンを最大9$$times$$10$$^{13}$$/cm$$^2$$まで照射し、in-situにてAM0光照射下での電流-電圧(I-V)特性を測定した。また、プロトン照射前後の電気特性の温度依存性を調べるために降温,昇温時のI-V測定も行った。その結果、プロトン照射量が増加するに従い各電気特性の保存率が低下することが確認でき、9$$times$$10$$^{13}$$/cm$$^2$$の照射により、Isc, Voc, Pmaxの保存率がそれぞれ45%, 80%, 25%まで低下した。これは室温照射による保存率に比べ高い値であり、GaAs太陽電池は室温照射よりも低温照射においてより劣化が小さくなることが判明した。

口頭

Si(111)-7$$times$$7表面の室温酸化におけるO1s及びSi2p光電子スペクトルの時間変化

吉越 章隆; 寺岡 有殿

no journal, , 

ガス暴露条件(En=0.03eV)におけるO1sとSi2pリアルタイム光電子分光測定を行い、酸化に伴う各々の吸着状態の時間変化とその相関を調べたので報告する。実験は、SPring-8のBL23SUのSUREAC2000で行った。5.3$$times$$10$$^{-7}$$PaのO$$_{2}$$(99.9999%)をリークバルブで導入し、放射光($$sim$$670eV,$$Delta$$E$$sim$$200meV)を用いてO1sとSi2p XPSを交互にリアルタイム測定した。Si2pとO1sの酸化に伴うケミカルシフト成分の変化から、(1)酸化開始直後から複数の成分が表れ、初期増加率はSi$$^{1+}$$及びinsが大きい。(2)paulが減少に変わる暴露量付近でSi$$^{3+}$$とSi$$^{4+}$$が増大する。(3)Si$$^{1+}$$が減少に変わる時、paulは飽和値のおおむね半分であり、これ以降Si$$^{3+}$$とSi$$^{4+}$$の増加率に差が表れる。(4)paulが消失すると、Si$$^{1+}$$の減少とSi$$^{2+}$$の増加さらにinsx2-adの増加が緩慢になる。(5)insx2-adが再び大きく増加する時、Si$$^{1+}$$が減少するなど、酸化に伴う吸着状態間の時間変化に密接な相関があることを観察できた。

口頭

Eu添加AlGaNの光学利得の評価

下條 貴史*; 河合 洋明*; 若原 昭浩*; 岡田 浩*; 佐藤 真一郎; 大島 武

no journal, , 

近年、MBE法によりEuを添加したGaNで光励起によるレーザ発振が確認されているが、今回は光増幅器等への応用の可能性を調べるため、Euをイオン注入したAlGaNの光学利得の評価を行った。試料は有機金属気相結晶成長法(Organo-Metallic Vapor Phase Epitaxy: OMVPE)で厚さ1$$mu$$mのAl$$_{0.13}$$Ga$$_{0.87}$$N層を成長し、これにEuを$$1times 10^{15}$$cm$$^{-2}$$, 350keV, 室温の条件でイオン注入したものを用いた。Eu注入層の厚さは濃度分布の半値幅で評価すると約50nmである。イオン注入後は損傷回復のためにNH$$_3$$:N$$_2$$雰囲気中で1100$$^{circ}$$C,2分間のアニール処理を行った。光学利得の測定は室温でVariable Stripe Length(VSL)法を用いて行い、光源はArFエキシマレーザ(波長193nm,パルス幅25ns)を使用し、パワー密度は800kW/cm$$^2$$とした。励起領域の長さに対する発光強度の関係を求め、その結果から光学利得$$g$$は124cm$$^{-1}$$と求められた。この値は注入損傷のないMBE法でのEu添加と比較しても同程度の値であり、イオン注入法を用いた希土類添加III族窒化物半導体による光デバイスが可能であると考えられる。

口頭

$$gamma$$線感度輝尽性蛍光体による高速中性子検出

坂佐井 馨; 岩元 洋介; 曽山 和彦

no journal, , 

これまで熱中性子用輝尽性蛍光体として、低い$$gamma$$線感度を有するSrBPO$$_{5}$$:Eu(SBP)等を試作してきた。今回、本輝尽性蛍光体を高速中性子検出に応用することを試み、実験を行った。高速中性子源としては、JAEAの所有する加速器による高速中性子発生装置を用いた。中性子はD(d,n)$$^{3}$$Heによる5MeV中性子を用いた。高速中性子の検出のため、SBP輝尽性蛍光体の前面にラジエータとしてポリエチレンシートを配置した。実験では、比較のため、富士フィルム製BAS-SRイメージングプレートも同様に照射するとともに、実験結果をPHITSコードの計算結果とも比較した。PHITSによる計算は、$$gamma$$線の影響がないものとして計算した。輝尽性蛍光量をポリエチレン厚さの関数としてプロットすると、SBP試料の場合は、計算結果とよく一致し、$$gamma$$線の影響がほとんどないことがわかる。一方、BAS-SRの場合、計算結果と一致せず、これから$$gamma$$線の影響を評価すると約26%となった。この結果、本輝尽性蛍光体は、$$gamma$$線感度の低い高速中性子検出用媒体としても使用可能であることがわかった。

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